この記事の結論
- パスケース・カードケースは直線裁断が中心のため、定規と厚紙があれば型紙なしでも作れる
- 基準サイズはカード(縦5.4cm×横8.6cm程度)に、ゆとり分を数mm足して考える
- ポケットを複数作る場合は、外側から内側に向かって順に重ねて縫うと組み立てやすい
- ICカード対応にしたい場合は、リーダー面にあたる部分の革を1枚だけにするなどの配慮が必要
普段使いのアイテムとして人気が高いのが、パスケースやカードケースです。
直線的な形が多いこのアイテムは、専用の型紙がなくても、定規と厚紙があれば作り始められます。
この記事では、型紙なしで作るパスケース・カードケースの手順と、押さえておきたいポイントを紹介します。
型紙なしで作れる理由

パスケースやカードケースは、丸みを帯びた曲線パーツがほとんどなく、長方形の組み合わせだけで構成できるのが特徴です。
基準になるのはカードのサイズ(縦5.4cm×横8.6cm程度)で、これに数mmのゆとりを足せば、複雑な型紙がなくても、定規で直接革に線を引いて裁断できます。
ゆとりが少なすぎるとカードの出し入れが窮屈になり、多すぎるとケースの中でカードがガタつくため、3〜5mm程度を目安にするとバランスが取りやすいです。
ただし、パーツ数が多い作品や左右対称の形を作りたい場合は、型紙を使ったほうが正確に作業できます。
型紙の作り方や革への写し方については、別の記事で扱う予定です。
作り方の手順

ここでは、カードを2枚収納できるシンプルなカードケースを例に手順を紹介します。
まず、背面になる本体を1枚、ポケットになるパーツを2枚、それぞれ基準サイズに合わせて裁断します。
ポケットが複数ある場合は、外側から内側に向かって順に重ねて縫っていくと、組み立てる順番に迷いにくくなります。
具体的には、まず本体に一番外側のポケットを縫いつけ、次にその上に内側のポケットを重ねて縫うという流れです。
各パーツを縫う前にボンドで仮止めしておくと、菱目打ちで穴をあける最中にパーツがずれるのを防げます。
すべてのポケットを縫い終えたら、コバ処理の要領で外周をまとめてやすりがけ・磨きし、なめらかに仕上げます。
アレンジのアイデア

基本の形に慣れてきたら、いくつかのアレンジを加えると、より自分向けの1個に仕上げられます。
- ICカード対応:交通系ICカードなどを使う面は、電波を通しやすいよう、カードとリーダーの間に重なる革を1枚だけにするなどの配慮をする
- ストラップ用の穴あけ:端に丸ギリで穴をあけ、ストラップやチェーンを通せるようにする
- ステッチの色を変える:蝋引き糸の色をベースの革と変えることで、アクセントをつける
材料費の目安と革の厚み選び

パスケース・カードケースに必要な材料費は、本体1枚とポケット2枚分のはぎれ革で800〜1,500円程度が目安です。
革の厚みは、1.0〜1.5mm程度が扱いやすい範囲です。
ポケットを2〜3枚重ねて縫う構造のため、厚すぎる革を選ぶと、重なった部分がかさばり、カードの出し入れがきつくなってしまいます。
薄い革(1.0mm前後)を内側のポケットに、少ししっかりした革(1.5mm前後)を本体に使うと、扱いやすさと強度のバランスが取りやすくなります。
実際に起きやすい失敗の実例
よくある失敗の1つが、ゆとりを3mm未満にしてしまい、カードが出し入れしにくくなるケースです。
ゆとりが少ないと、カードの出し入れがきつく感じやすくなります。
初めて作る場合は、ゆとりを4〜5mm寄りに設定しておくと、出し入れしにくくなる失敗を避けやすく安心です。
もう1つ多いのが、ICカード対応面に革やポケットを重ねすぎて、改札やレジで読み取りにくくなる失敗です。
革1枚程度であれば読み取りに大きな支障は出にくいものの、ポケットを2枚以上重ねた面にICカードを収納すると、読み取りに時間がかかることがあります。
交通系ICカードなど毎日使うカードは、なるべく革1枚だけの面に収納する設計にしておくと、実用面でのストレスが少なくなります。
ポケットを3枚以上にしたい場合

カードを3枚以上収納したい場合は、ポケットのパーツを1枚追加するだけで対応できます。
ただし、ポケットが増えるほど重なる革の枚数も増えるため、一番外側のポケットは、内側のポケットより数mm大きめに裁断しておくのがポイントです。
すべて同じサイズで作ってしまうと、外側のポケットの口が内側のポケットに引っ張られ、カードを取り出しにくくなることがあります。
まとめ
パスケース・カードケースは、カードサイズを基準にした直線裁断が中心のため、型紙がなくても定規と厚紙で作り始められます。
ポケットの重ね順を意識すれば組み立てで迷うことも少なく、普段使いしやすい実用アイテムとして完成度の高いものが作れます。


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