この記事の結論
- キーホルダーは「裁断→菱目打ち→手縫い→コバ処理」の4工程で完成する、入門に最適な作品
- 材料費の目安は、はぎれ革と金具を使えば500〜1,000円程度
- 作業時間は、道具に慣れていれば1個あたり1〜2時間程度が目安
- 失敗しやすいのは、裁断時の型紙合わせと、キーリングを通す穴の位置決め
初心者向け作品の中でも、特に人気が高いのがキーホルダーです。
この記事では、菱目打ちと手縫いの基本を活かして作る、シンプルなキーホルダーの作り方を工程順に解説します。
菱目打ちや手縫いの操作そのものが不安な方は、菱目打ちの使い方・手縫いの基本で基本を確認しておくと、作業がスムーズに進みます。
必要な道具・材料

今回作るのは、革を2つ折りにして端を縫い、キーリングを通す穴をあけたシンプルなキーホルダーです。
- 革(はぎれで十分、目安サイズ:縦4cm×横8cm程度)
- 菱目打ち・木槌・ゴム板
- 手縫い針(2本)・蝋引き糸
- 丸ギリ(キーリング用の穴あけに使用)
- コバ処理剤・磨き布
- Dカン・キーリングなどの金具
革ははぎれサイズで足りるため、材料費だけで見ると金具込みで500〜1,000円程度が目安です。
道具一式をすでに持っている前提であれば、追加費用はほぼこの材料費のみで済みます。
作り方の手順
型紙・裁断

まず、革を縦4cm×横8cm程度の長方形に裁断します。
定規を当てて直線を意識しながらカッターを動かし、一度で切ろうとせず、同じ線の上を2〜3回なぞるようにすると、断面がまっすぐ揃いやすくなります。
角は、コインなどの丸いものを型にして軽く丸みをつけておくと、後のコバ処理がしやすくなり、見た目も柔らかい印象になります。
菱目打ち・手縫い

裁断した革を半分に折り、Dカンを挟み込む位置(折り目側)に菱目打ちで穴をあけていきます。
Dカンを通した状態で仮止めしてから穴をあけると、金具の位置がずれにくくなります。
穴があいたら、サドルステッチの要領で、折り目に近い側から順に縫っていきます。
縫い始めと縫い終わりは、同じ穴を2〜3周させる返し縫いで、糸をしっかり固定しましょう。
コバ処理・仕上げ

縫い終わったら、革の切り口(コバ)をやすりで整え、コバ処理剤を薄く塗って磨きます。
最後に、丸ギリで革のもう一方の端に小さな穴をあけ、キーリングを通せば完成です。
作業に慣れている場合、ここまでの一連の工程はおよそ1〜2時間程度で完成させられます。
失敗しやすいポイント
キーホルダー作りで特に失敗が起きやすいのは、裁断時の型紙合わせと、キーリングを通す穴の位置決めです。
革は伸縮する素材のため、フリーハンドで裁断すると左右のサイズが微妙にずれてしまうことがあります。
厚紙などで簡単な型紙を作り、それに沿って裁断すると、2回目以降も同じサイズで作りやすくなります。
また、キーリング用の穴が端に近すぎると、使っているうちに革が裂けてしまうことがあります。
端から5mm以上は余裕を持たせて穴をあけるようにしましょう。
キーホルダーは失敗しても材料費が小さいので、同じ型紙で3〜4個続けて作ってみるのがおすすめです。
2個目、3個目と進むにつれて、縫い目の揃い方が明らかに変わってくるのを実感できます。
材料費の内訳をもう少し詳しく
先ほどの500〜1,000円という材料費の内訳を、もう少し具体的に見てみます。
- 革のはぎれ:専門店やハンズの端切れコーナーなら1枚100〜300円程度、複数枚入りの詰め合わせ袋なら500円前後
- Dカン・キーリング:1セットあたり100〜300円程度
- 蝋引き糸:1個分だけなら数十円程度だが、糸巻き1個(20〜30m)を購入すると600〜1,000円前後で、キーホルダー数十個分は十分に足りる
はぎれと金具だけなら実質250〜800円程度ですが、初めての1個は蝋引き糸を糸巻きごと購入することになります。
はぎれ200円前後+金具200円前後+糸巻き600円前後のように組み合わせると、合計は上限の1,000円程度まで届く計算です。
2個目以降は糸がすでに手元にあるため、材料費は250〜800円程度まで下がります。
道具を何も持っていない状態から一式を揃える場合、試すだけなら5,000円以内の入門キットでも十分ですが、ひと通り道具を揃えるなら1万円前後が目安です。
この初期費用の内訳は、レザークラフトの初期費用はいくら?予算別に必要なものを解説でも詳しく紹介しています。
革の厚みはどれくらいが向いているか

キーホルダーに使う革の厚みは、1.2〜1.5mm程度が扱いやすい目安です。
これより薄い0.8mm前後の革は柔らかく縫いやすい反面、キーリングの荷重で穴が広がりやすく、型崩れの原因になります。
逆に2mmを超えるような厚い革は、2つ折りにした状態だと合計の厚みが4mm近くになり、菱目打ちで綺麗に貫通させるのに力が必要になります。
実際に起きやすい失敗の実例

キーホルダー作りでよく聞くのが、Dカンの向きを逆に取り付けてしまう失敗です。
Dカンの丸い方を上にして挟み込むと、キーリングを通したときに引っかかりやすく、スムーズに開閉できません。
菱目打ちで穴をあける前に、実際にキーリングを仮に通してみて、動きに違和感がないか確認しておくと安心です。
もう1つ多いのが、蝋引き糸を短く切りすぎて、縫い終わりで糸が足りなくなる失敗です。
縫う距離のおよそ4倍を目安に糸を用意しておくと、キーホルダー程度の短い距離でも余裕を持って縫いきれます。
まとめ
キーホルダーは、裁断・菱目打ち・手縫い・コバ処理という、レザークラフトの基本工程を一通り体験できる作品です。
材料費も安く、失敗を恐れずに何個も作って練習できるので、最初の一歩としてぴったりです。
キーホルダーで工程に慣れてきたら、余った革(はぎれ)を使った他の小物作りにも挑戦してみてください。


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